「MEO対策を始めたいが、何から手をつければよいか分からない」という院長・広報担当者は少なくありません。結論から言うと、最初の一歩はGoogleビジネスプロフィールの「オーナー確認」です。この確認が完了していないと、住所や診療時間の修正、口コミへの返信、写真の追加といった基本的な運用がすべてできない状態になります。
まず押さえるべき要点は3つです。
- オーナー確認が完了しない限り、MEOの運用は事実上何も始められない
- 確認方法は複数あり、施設によって選べる方法が異なる
- 確認後にやるべき基本情報整備には、抜けやすい必須項目がいくつか存在する
オーナー確認とは何か、なぜ最初にやるべきか
オーナー確認とは、Googleビジネスプロフィールに登録されている店舗の実際の運営者であることをGoogleに証明する手続きのことです。確認が完了して初めて、プロフィールの編集権限がその施設の管理者に与えられます。
すでに患者や薬局利用者からの口コミが投稿されている、あるいは第三者が代理でプロフィールを作成しているケースもよく見られます。この状態を放置すると、誤った診療時間や旧住所が表示され続けても修正できず、来院を検討している患者の離脱につながるおそれがあります。オーナー確認は「MEO施策」というより「MEOを始めるための前提条件」と捉えるのが実務上は正確です。
具体的な運用手順はクリニックのGoogleビジネスプロフィール(MEO)運用の基本でも解説していますので、確認完了後の全体像を把握したい場合はあわせて参照してください。
オーナー確認の申請方法と審査にかかる期間の目安
確認方法は施設の登録状況やGoogle側の判定によって案内される選択肢が異なります。代表的な方法と期間の目安は以下のとおりです。
| 確認方法 | 概要 | 完了までの目安 |
|---|---|---|
| はがき郵送 | 登録住所宛にPINコードが記載されたはがきが届く | 投函から1〜2週間程度 |
| 電話 | 自動音声または担当者からPINコードの通知を受ける | 即日〜数日 |
| メール | 登録済みのビジネスメールアドレスにPINコードが届く | 即日 |
| 動画通話 | Googleの担当者とのビデオ通話で施設内を確認 | 予約制、数日〜数週間 |
| インスタント確認 | Googleサーチコンソールで所有権が確認済みの場合に即時反映 | 即日 |
どの方法が選べるかは管理画面上の案内に従う形になり、こちらで任意に選択できるとは限りません。特にはがき郵送はポストの管理者が受付スタッフと異なる場合に見落とされやすく、投函から2週間以上経っても反映されないときは再送を依頼する判断が必要です。
オーナー確認前後でできること・できないことの違い
確認前は、プロフィールの存在自体は検索結果に表示されていても、運用側からの操作はほぼ制限されています。確認後にどう変わるかを整理すると判断がしやすくなります。
- 確認前:住所・診療科目・診療時間などの誤情報を修正できない/口コミへの返信ができない/写真や投稿を追加できない
- 確認後:基本情報の編集、口コミへの返信、投稿・写真の追加、インサイト(閲覧数などの計測データ)の確認がすべて可能になる
この違いを踏まえると、オーナー確認は「後回しにしても支障がない作業」ではなく、来院検討者が目にする情報の正確性に直結する優先度の高い作業だと言えます。開業直後や移転直後は特に、確認作業を院内の誰が担当するかをあらかじめ決めておくとよいでしょう。
基本情報整備で押さえるべき必須項目チェックリスト
オーナー確認が完了したら、次に着手すべきは基本情報の網羅です。抜けが起きやすい項目を中心にチェックリスト化しました。
- 施設名(略称や通称ではなく、正式名称と登録商標の整合を確認する)
- 住所とピンの位置(地図上のピンが実際の入口とずれていないか)
- 電話番号(代表電話が予約専用番号と一致しているか)
- 診療時間(休診日・祝日の扱い・昼休診の有無まで反映されているか)
- カテゴリ(「クリニック」だけでなく診療科目に沿った適切なカテゴリを追加しているか)
- ウェブサイトURL(予約ページなど適切な遷移先になっているか)
- 診療科目・対応可能な項目(自由診療の扱いは表現に注意が必要)
カテゴリ設定や診療科目の表現は、医療広告としての適否も関わってくる領域です。表現の可否に迷う場合は、キーワード設計の考え方を扱ったクリニックSEO対策の基本:診療科・症状・地域名の設計術もあわせて確認しておくと、ローカル検索とサイトSEOの両面で一貫性を保ちやすくなります。
やりがちな失敗と審査が通らないときの対処法
現場でよく見られる失敗は次のようなものです。
- 申請先の住所を旧住所のまま更新し忘れる:移転後にはがきを申請すると、旧住所に届いてしまい確認が完了しません。移転時は先に住所情報を更新してから確認申請を行う順序が重要です。
- 担当者不在で電話確認を逃す:電話確認は着信のタイミングを逃すと再申請が必要になる場合があります。受付スタッフに事前共有しておくと機会損失を防げます。
- 複数の担当者がそれぞれ別アカウントで管理を試みる:管理権限が分散すると、どのアカウントが正規のオーナーか分からなくなり、確認作業がやり直しになることがあります。最初から管理者を1名に絞り、必要に応じて他のスタッフを「管理者」「編集者」として招待する運用が望ましいでしょう。
審査が長期間完了しない場合は、Googleビジネスプロフィールのヘルプ内にある問い合わせフォームから状況を申告する方法もあります。自院での対応が難しいと感じた場合は、外部の運用支援に相談する前にまず院内でどこまでできるかを整理しておくと、依頼範囲を絞り込みやすくなります。院内対応の限界を見極める視点はMEO対策は自分でできる|業者に頼む前に院内でやり切る手順でも扱っていますので参考にしてください。
よくある質問
Q. オーナー確認にはどのくらい時間がかかりますか? A. はがき郵送の場合は投函から到着まで1〜2週間程度かかることが一般的です。電話やメールでの即時確認が案内されるケースもあり、施設の状況によって選べる方法が変わります。まずは管理画面の案内に従って確認方法を確認することをおすすめします。
Q. オーナー確認が済んでいない状態でも情報は表示されますか? A. 第三者が作成したプロフィールがすでに存在し、住所や診療時間などの情報が表示されている場合があります。ただし内容の編集や口コミへの返信、投稿の追加はオーナー確認が完了するまでできない仕様になっているとされています。
Q. 移転や複数拠点がある場合、確認作業は院・薬局ごとに必要ですか? A. はい、Googleビジネスプロフィールは店舗(ロケーション)単位で管理される仕組みのため、拠点ごとにオーナー確認が必要になるのが一般的です。複数店舗をまとめて管理したい場合は、ビジネスグループ機能の利用も検討する価値があります。
オーナー確認と基本情報整備は、MEOのなかでも自院だけで完結できる作業です。ここから先の口コミ運用や投稿更新まで含めて自院で対応できるか判断に迷う場合は、まず無料の資料で全体の進め方を確認し、現状の課題を具体的に把握したい場合は無料診断から自院のプロフィールの整備状況をチェックしてみることをおすすめします。