薬機法

医療広告の広告可能事項とは?書ける項目一覧と迷ったときの調べ方まとめ

医療広告は「書いてはいけない表現」だけでなく、そもそも「広告してよい事項」自体が法律で限定列挙されています。院長やホームページ担当者が薬機法・医療広告ガイドラインで最初につまずくのは、この「広告可能事項」という発想の違いです。本記事では書ける項目の一覧と、判断に迷ったときの調べ方までを実務目線で整理します。

まず押さえるべき要点は3つです。

  1. 医療広告は原則リストにある事項しか書けない:一般の広告と異なり、医療機関の広告は医療法で定められた事項以外を書くこと自体が制限されています。
  2. 限定解除の条件を満たせば表示範囲が広がる:一定の要件を満たすウェブサイトでは、通常より詳しい情報を掲載できる場合があります。
  3. 迷ったら社内チェック体制と事例集で判断する:担当者の主観で判断せず、確認フローと参照資料を用意しておくことが実務上の安全策になります。

広告可能事項とは、法律で列挙された「書いてよい項目」のことです

広告可能事項とは、医療法第6条の5に基づき、医療広告として掲載できると定められた項目のことです。一般的な商品広告のように「虚偽・誇大でなければ自由に書ける」という発想ではなく、逆に「リストにある項目以外は原則書けない」という限定列挙方式が採られています。

この考え方を理解していないと、良かれと思って追加した情報が広告可能事項の枠を超えてしまい、指摘の対象になるおそれがあります。まず自院サイトの各ページが「どの広告可能事項に該当する記載か」を意識して棚卸しすることが出発点です。ガイドライン全体の構造を先に押さえたい場合は、医療広告ガイドラインをわかりやすく解説した記事もあわせて確認しておくと理解が早まります。

広告できる代表的な事項の一覧

広告可能事項は多岐にわたりますが、クリニック・薬局の広報担当が実務でよく扱う項目を整理すると以下の表のようになります。

分類広告可能事項の例実務での扱いの目安
基本情報医師・歯科医師である旨、診療科名、名称、電話番号、所在地サイト・GBP双方で一致させる
診療体制診療日・診療時間、予約の有無、休診日更新頻度を決めて随時反映
施設概要病床数、医療従事者の氏名・年齢・略歴・厚労大臣認定の専門医資格届出済み資格かを事前確認
提供サービス検査・手術等の内容、提供する医療の内容(治療結果を除く)「治る」等の断定表現は避ける
費用・その他自由診療の内容・標準的な費用、相談・支援体制の有無自由診療は価格表示が原則必須

この一覧はあくまで代表例です。実際の掲載可否は個別の文言や文脈によって判断が分かれるため、最終的には条文・ガイドライン・事例解説書に立ち返って確認する姿勢が欠かせません。

広告可能事項に「入らない」代表的な記載

現場でよく issue になるのは、次のような記載が広告可能事項の枠外になりやすい点です。

  • 治療の効果を保証・断定する表現(「必ず治る」等)
  • 他院との比較や優位性を示す表現
  • 患者の体験談やビフォーアフター画像
  • 未承認の医薬品・治療法に関する記載(一定の要件を満たさない場合)

これらは広告可能事項に該当しないだけでなく、誇大広告や比較優良広告として別途禁止されている表現とも重なります。表現の言い換え方まで踏み込んで確認したい場合は、やりがちなNG表現と言い換え方の記事が実務の参考になります。また、患者の声をなぜ載せられないのかという根拠を整理したい場合は、体験談掲載の可否を扱った関連記事も参考にしてください。

限定解除で広告可能事項の範囲が広がるケース

医療機関のウェブサイトの中には、広告可能事項のリストにない詳細情報(自由診療の副作用・リスク等)が掲載されているケースがあります。これは「限定解除」と呼ばれる仕組みが働いている場合が一般的です。

限定解除は、患者が自ら求めて情報にたどり着く構造であることなど、いくつかの要件を満たすページに限って認められる特例です。要件を満たさないまま詳細情報だけを掲載すると、広告可能事項違反として指摘を受けるおそれがあります。要件の中身を具体的に確認したい場合は、限定解除の4要件を解説した記事で詳しく整理していますので、自由診療ページを持つ院は特に目を通しておくことをおすすめします。

判断に迷ったときの調べ方・社内チェックの手順

広告可能事項の該当・非該当は、担当者一人の判断に委ねると解釈がぶれやすい領域です。実務では次のような手順でチェックする運用が現実的です。

  1. 掲載予定の文言が「基本情報」「診療体制」「提供サービス」のどれに該当する広告可能事項かを特定する
  2. 該当する広告可能事項が見当たらない場合は、限定解除の要件を満たすページかどうかを確認する
  3. 事例解説書や自治体のQ&Aに類似表現がないか照合する
  4. 社内で判断できない場合は公開前に第三者(顧問・行政窓口)に確認する

このチェックを毎回ゼロから行うのは負担が大きいため、出稿前の確認フローとして仕組み化しておくと運用が安定します。フロー設計の具体例は医療広告チェック体制のつくり方でも扱っています。

よくある質問

Q. 広告可能事項に載っていない内容は絶対に書けませんか? A. 原則として広告可能事項に含まれない内容は広告できません。ただし限定解除の4要件を満たせば、通常より詳しい情報を表示できる場合があります。自院サイトの構成次第で扱いが変わるため、個別に確認することをおすすめします。

Q. 学会認定医や専門医の資格は広告可能事項に入りますか? A. 厚生労働大臣に届け出た団体の専門医資格であれば、広告可能事項として表示できる場合が一般的です。届出のない学会独自の認定名称は対象外となるおそれがあるため、資格の根拠となる団体が届出済みかどうかを事前に確認しておく必要があります。

Q. 広告可能事項かどうか迷った場合はどこに相談すればよいですか? A. 都道府県の医療広告担当窓口や顧問の医事法務に詳しい専門家への相談が選択肢になります。社内では事例解説書や自治体公表のQ&Aと照らし合わせるチェック体制を整えておくと、判断のばらつきを防ぎやすくなります。


広告可能事項の判断は、リストと照らし合わせるだけでなく限定解除の要件理解や社内フローの整備が組み合わさって初めて実務で機能します。自院サイトの現状を一度まとめてチェックしたい場合は資料をダウンロードいただくか、無料診断で気になるページの表現を確認してみてください。

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