広告運用

リスティング広告の除外キーワード設定|検索語句レポートの見方と手順

「クリック数は増えているのに、予約や問い合わせが増えない」——検索語句レポートを確認しないまま広告を運用していると、この状態に陥りがちです。除外キーワードを適切に設定すれば、自院の診療内容と関係のない検索での無駄クリックを減らし、限られた予算を来院につながりやすい検索語句に集中させられます。本記事では、検索語句レポートの見方と除外キーワードの判断基準を、広告運用の実務目線で整理します。

まず押さえるべき要点は3つです。

  1. 除外キーワードは「関連性はあっても成果につながりにくい検索語句」を止める仕組み — 通常のキーワード選定とセットで機能する運用です。
  2. 検索語句レポートは定期的に確認し、除外リストを少しずつ育てていく — 一度設定して終わりにする運用ではありません。
  3. 除外するかどうかはクリック単価とCVの実績で判断する — 印象や感覚ではなく、数字を基準に判断します。

除外キーワードとは

除外キーワードとは、広告が表示されないようにあらかじめ指定しておく検索語句のことです。通常のキーワード設定が「このキーワードで表示する」という指定であるのに対し、除外キーワードは「このキーワードでは表示しない」という逆方向の指定になります。

例えば内科クリニックが「内科 東京」というキーワードで広告を出す場合、意図せず「内科 求人」「内科 バイト」「内科 とは」といった検索語句でも広告が表示されることがあります。これらを除外キーワードとして登録しておくことで、来院につながりにくい検索語句へのクリックを事前に防げます。はじめてリスティング広告を出稿する場合の基本的な設定手順ははじめてのクリニックのリスティング広告でも解説しています。

検索語句レポートの見方(手順)

検索語句レポートは、実際にユーザーがどの検索語句で広告をクリックしたかを確認できる管理画面上のレポートです。除外キーワードの検討は、このレポートの確認から始まります。

手順内容
1管理画面で「検索語句」レポートを開く
2直近2〜4週間分のデータを表示する
3クリック数の多い順に並び替える
4自院の診療内容と無関係な語句、意図と異なる語句を洗い出す
5該当する語句を除外キーワードリストに追加する

診療科によっては「症状名+原因」「症状名+自分でできる対処法」のような、自院への来院意図が弱い検索語句が上位に出てくることがあります。こうした語句は放置するとクリック単価だけが積み上がっていくため、早めに洗い出す価値があります。

除外にするかどうかの判断基準

検索語句を除外するかどうかは、次のような基準で判断すると迷いにくくなります。

  • CVに一件もつながっていない語句:クリック数が一定量あるにもかかわらずCV実績がゼロの語句は、除外の第一候補になります。
  • クリック単価に対してCVが見合わない語句:CVはあっても、その語句だけクリック単価が突出して高い場合は除外を検討します。
  • 診療科・診療内容と明らかに異なる語句:求人・アルバイト・症状の一般知識検索など、来院意図が薄いことが明らかな語句です。

何をCVとするかによって、この判断基準そのものが変わってしまう点には注意が必要です。予約ボタンのクリックをCVにしていると、実際の来院につながらない語句を見落とすおそれがあります。CVの定義自体を見直したい場合は予約ボタンクリックをCVにしてはいけない理由も参考になります。

除外キーワード運用でやりがちな失敗と回避策

  • 一度作って放置してしまう:新しい検索語句は継続的に発生するため、除外リストは定期的な更新が前提の運用です。月次のレポート確認をルーティン化しておくと放置を防ぎやすくなります。
  • 除外しすぎて表示回数が減る:関連性の低い語句を厳しく除外しすぎると、本来来院につながる可能性のある語句まで巻き込んでしまうおそれがあります。除外後もクリック数やCVの推移を確認し、行き過ぎていないかを都度チェックする姿勢が必要です。
  • 部分一致で意図せず除外範囲が広がる:一致タイプの選択によって除外の影響範囲が変わります。想定より広い範囲が除外されていないか、除外リストの一致タイプも定期的に見直しておくと安心です。

除外運用は予算配分の見直しにもつながる

除外キーワードの運用を続けていくと、「どの語句にどれだけ予算を配分すべきか」という、より上流の判断にも材料が集まっていきます。無駄クリックを減らした分、成果につながりやすい語句に予算を寄せられるかどうかは、月間予算の設計そのものにも関わる話です。診療圏や競合状況から予算の目安を検討したい場合はリスティング広告の月予算、こうした運用を自院で担うか外部に任せるかで迷う場合は広告運用は内製か外注かもあわせて確認しておくと判断がしやすくなります。

よくある質問

Q. 除外キーワードはどれくらいの頻度で見直すべきですか? A. 広告の配信量にもよりますが、月間クリック数が一定量あるアカウントでは週1回、少ない場合は月1回のペースで検索語句レポートを確認し、除外リストに追加していく運用が一般的です。開始直後は無関係な語句が見つかりやすいため、最初の1〜2ヶ月はやや頻度を上げて確認することをおすすめします。

Q. 除外キーワードを追加しすぎると広告の表示回数が減りませんか? A. 除外の範囲を広げすぎると、本来来院につながる可能性のある検索語句まで巻き込んでしまうおそれがあります。除外は「成果につながっていない語句」に限定し、追加後はクリック数やCVの推移を確認しながら段階的に見直すと、機会損失を抑えやすくなります。

Q. 部分一致と完全一致、除外キーワードはどちらで設定すべきですか? A. 除外の一致タイプによって影響範囲が変わるため、まずは対象語句を絞りやすいフレーズ一致・完全一致から試し、想定より除外範囲が広がっていないかを確認しながら部分一致の利用を検討する進め方が実務では扱いやすい傾向があります。


除外キーワードの運用は、検索語句レポートを継続的に確認できる体制があってはじめて機能します。自院の広告運用がどこまでできているかを客観的に確認したい場合は無料の広告運用チェックシートをご活用ください。また、除外キーワードを含めた運用体制そのものを見直したい場合はマーケティング施策の無料診断から現状の課題を整理することも可能です。

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